性交渉後であっても、女性が自ら行える緊急避妊。海外医薬品輸入によって広がるアフターピルの選択肢

アフターピルを使用している女性は、日本にどのくらいいるのでしょうか。アフターピルの普及率が非常に高い諸外国に比べ、日本はかなり遅れており、まだ1%程度しか普及していないという統計があります。

コンドーム等避妊具を使用しても、避妊の失敗は起こり得ること。また、非常に残念ではありますが、女性にとって不本意な性交渉を強制されることもある、というのが事実です。望まない妊娠をしてしまったら、堕胎を選択したとしても、心身ともに心に傷が残るもの。そこで活用したいのが、アフターピルです。性交後に服用することで妊娠が避けられるアフターピルは、女性が主体的に自分の体を守ることを可能にするのです。

ところが、現在日本で認可されているアフターピルは1種類しかありません。一方、ピルの普及が進んでいる海外に目を向けると、様々なアフターピルが存在し、女性に多くの選択肢が与えられていることがわかります。アフターピルが日本の女性たちにとってより身近になるためには、まずピルに対する意識を変えることが重要です。そして、現在の日本においてピルの幅広い選択肢を得るには、海外医薬品輸入を上手に利用することが必要となります。

海外と日本とで大きく異なるアフターピル事情

ではなぜ、日本はアフターピルの普及が遅れているのでしょうか?
理由は、一般の人々の意識や、ピルをとりまく事情の違いにあるようです。

避妊に対する知識不足と意識の違い

先進国の中で、日本は性教育が非常に遅れているといわれています。学校で学ぶことといえば、妊娠と出産の仕組みくらいのものでしょうか。海外では、日本の学校教育を受けて育った私たちは驚いてしまうようなオープンで具体的な内容を、授業を通して学ぶ国も少なくないそうです。その内容には、コンドームの使い方や、アフターピルを含むピルの仕組みと服用方法も含まれます。学校での性教育によって、避妊についての正しい知識が得られているのが、ピル普及率の高い諸外国なのです。

また日本では、避妊は男性が行うものという認識が強く、女性は受け身になりがちです。ところが海外では、ピルに対する理解が深いためか、男性だけでなく女性も主体的に避妊を行うことが当たり前になっています。望まない妊娠によって傷つくのは女性側なのですから、男性まかせにせず、本来であれば、アフターピルなどの手段を活用して積極的に避妊を行うべきなのです。
ピルについての基礎知識がない日本では、多くの女性がインターネットからアフターピルの情報を得ています。しかし、インターネットの性質上、どの情報が正しく信憑性が高いのかがわかりにくい点が否めません。

処方箋が必要な日本、ドラッグストアで手に入る海外

アフターピルは、日本では医師の処方が必要な医薬品です。病院で診察を受け、処方箋を受け取っての購入となると、気軽に手に入るとはいえません。一方海外では、多くの国でアフターピルを処方箋なしで購入することができます。処方箋が必要な国・地域もありますが、その場合もドラッグストアや薬局で処方箋を用意してもらうことができるそうです。それゆえ女性が手にしやすく、また販売数が多く種類が豊富な理由でもあるかもしれません。
医師の診察が必要な日本の事情は、簡単に変わるものではありません。海外医薬品輸入によって様々なアフターピルを患者に提供できるとしても、基本的にはまず処方箋が求められます。しかし、医師の皆様が、こういった海外の事情を知り、一般の女性たちに伝えることで、アフターピルに対する意識を変えることは可能だと私達は信じています。

国内認可済みは1種類のみ。種類豊富な海外のアフターピル

先ほども述べましたが、日本で認可されているアフターピルは現時点で1種類のみ。ノルレボ錠という製品です。一方海外では、アイピルやノルバック、マドンナなど多くの種類が存在します。成分や飲み方、そしてもちろん価格など、それぞれ異なる特徴があります。
 日本未認可のアフターピルを、医師の皆様が海外から輸入にすることによって日本の女性たちに提供することが可能になるのです。ピルの普及が進んだ海外で女性から高い支持を得ている製品は、信頼感と安心感を持って服用できるのではないでしょうか。国内で認可済みのノルレボと併せ、選択肢として提示する価値はあると考えます。

時代と共に進化する緊急避妊の手段 服用者にとって最適な選択肢を

性交渉後に行う緊急避妊には、服用する成分によっていくつか手段があります。それぞれがどういった
避妊法なのか、簡単にご紹介していきます。

中容量ピルを服用するヤッペ法

緊急避妊用に開発された薬ではなく、日頃から服用し妊娠を避けるための中容量ピルを服用するのが、ヤッペ法です。ヤッペという名称の由来は、考案者である産婦人科医の名前。開発されたのは1974年と、比較的歴史の古い緊急避妊法です。
 女性ホルモンには黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の2種類があり、常用のピルはそのいずれかを含むものと、両方を含むものがあります。ヤッペ法に使用するのは、黄体ホルモンと卵胞ホルモンの両方を含むものです。
 方法としては、性交渉後72時間以内に所定の量を服用し、その12時間後に再度所定量を服用します。これにより、受精卵が子宮内膜に着床することを回避することが可能になります。ヤッペ法を行うことで、妊娠確率はおよそ3%まで下がると言われますが、性行為をしたタイミングが排卵日だった場合、避妊確率は倍になります。
大きな欠点として、常用ピルとして使用する際と同様に、吐き気などの副作用が強いことが挙げられます。多くの女性が吐き気を感じるため、病院で処方する際は吐き気止めを一緒に処方することが一般的となっています。

レボノルゲストレル(LNG)を服用する方法

ホルモン製剤の一つレボノルゲストレルは、日本で2011年に認可されたノルレボ錠を含め、現在世界で入手可能なアフターピルの多くに配合されています。中容量ピルを服用するヤッペ法に比べると、吐き気をはじめとする副作用が少なく、女性の体への負担が軽減されているのが特徴です。

服用のタイミングは、ヤッペ法同様性交渉後72時間以内。違いは、製品によっては2回目の服用が不要な点です。ヤッペ法の場合、1回目から数えて12時間後の服用をうっかり忘れてしまうケースがありますが、1回の服用で済むタイプのレボノルゲストレル配合剤であれば、飲み忘れの心配がありません。

 避妊効果はというと、レボノルゲストレル服用は、ヤーズ法と比べて妊娠が起こる確率が少ないと報告されています。避妊成功率が高いうえ、副作用が少なく、種類によっては服用方法もよりシンプルなため、近年ではヤッペ法ではなくレボノルゲストレルに頼るケースが多くなっています。

ウリプリスタール酢酸エステル(UPA)を服用する方法

ウリプリスタール酢酸エステルを有効成分とするアフターピルは、従来のレボノルゲストレルに比べ効果が高いとされる次世代緊急避妊薬です。レボノルゲストレル同様不快な副作用は少なく、より高い避妊効果が期待できます。現時点で、日本国内では未承認のため、このタイプのアフターピルの入手には海外医薬品輸入に頼ることとなります。
特徴は、性交渉後5日以内に服用する点。72時間以内の服用が必要なレボノルゲストレルに比べ、少々余裕があります。また、ヤッペ法のように2回目の服用は不要です。

海外医薬品輸入時に選択肢に入れたい主要なアフターピルの種類

ここまで述べてきたように、常用の中容量ピルを使うヤッペ法に比べ、レボノルゲストレルやウリプリスタール酢酸エステル配合のアフターピルでの緊急避妊法は成功率が高いとされています。また、女性の体への負担が少ないため、現在ではこれらのアフターピルを用いることが多くなりました。
 成分の異なる2種類のアフターピルには、具体的にどのような製品があるのでしょうか。主要なものをいくつかご紹介しておきます。いずれも海外では支持の高いアフターピルですので、海外医薬品輸入の際にお役立てください。

レボノルゲストレル配合アフターピル

こちらのタイプは、日本で認可されているノルレボを含め、種類が比較的豊富です。性交渉後72時間以内に1錠または2錠を1回服用するものが増えていますが、72時間以内に1回目、その12時間後に2回目を服用するタイプもあります。2回服用タイプは、2錠目の服用までの感覚を12時間以上あけないよう、注意が必要となります。

■ 1回服用タイプ
アイピル(i-pill):1回1錠
ポスティノール(Postinor):1回2錠
ノルレボ(NorLevo):1回1錠
など

■ 2回服用タイプ
ノルパック(Norpak):各回1錠
マドンナ(Madonna):各回1錠
など

ウリプリスタール酢酸エステル配合アフターピル

前述のとおり、このタイプのアフターピルで、日本で認可されているものは現在ありません。以下の
製品は、性交渉後5日以内に1回服用するタイプとなっています。

エラワン Ellaone:1回1錠
など

いずれのアフターピルも、性交渉後なるべく早く服用することで妊娠の確率は低くなります。5日間
と比較的時間に余裕のあるエラワンであっても、早めの使用が望ましい点に変わりはありません。処方
の際は、緊急避妊の必要性が生じたら、なるべく早くアフターピルを服用するよう促したいところです。

アフターピル服用後の避妊成功可否の判断と月経

アフターピルを正しく使用することで、たとえ性交渉の後であったとしても、女性自身による避妊が可能となります。その利便性と必要性は、世界におけるアフターピル支持率からもはっきりとしています。

では、アフターピル服用によって避妊が成功したかどうかは、いったいどのようにして判別するのでしょうか。また、月経周期が大きく乱れてしまうことなどはないのでしょうか。ここからはアフターピルの使用にあたって、多くの女性が懸念するこの2点について、簡単に解説していきます。

服用後の月経が避妊成功の証

 アフターピル服用後、月経が起きれば、緊急避妊の成功となります。これらは、各種のアフターピル共通の判断基準です。避妊が成功したことによる月経は、消退出血と呼ばれており、このタイミングは服用後3~21日ほどと、人によって差があります。服用後7日目前後に起きることが最も多いようですが、通常の予定通りの時期に出血が起きるケースもあります。21日を経過しても消退出血が無い場合は、妊娠の可能性があるということになります。補足ですが、消退出血を待っている間に再び避妊に失敗しても、この時期、再度のアフターピルの服用はできません。

月経周期の乱れはまれなケース

 アフターピルの服用によって、月経の時期が乱れるのではないかと心配する女性は少なくありません。確かにアフターピルはホルモン剤の一種ですので、一度服用するとそのバランスが正常に戻るまで一定の時間がかかります。しかし、消退出血ではない自然な月経は、アフターピル服用後もほぼ予定通りの日に起きることが多く、月経の周期が乱れる心配は少ないとされています。
 
また、排卵前や排卵期にアフターピルを服用すると、自然な月経と消退出血がそれぞれ別に起こることが多いとされています。つまり、1ヶ月に2回出血があることになり、通常の月経は7日間ほど続き、消退出血はそれより短い期間で終わるのが一般的なようです。

尚、アフターピルの服用が排卵後であった場合は、本来の月経の1回のみ出血が起こるケースがほとんどです。自然な月経とアフターピルによる消退出血が同時に起きているためです。

アフターピルの服用によって、本来の月経予定日より遅れて出血が起こるということはほとんどないとされています。本来の月経予定日を過ぎ、またアフターピル服用後21日を過ぎても月経が起こらないときは、妊娠の可能性がありますので妊娠検査を行う必要があります。

海外医薬品輸入を利用し、日本の女性に幅広い避妊の選択肢を

 現在のアフターピルは、避妊成功率が高いだけでなく、服用方法も簡単な製品が増えており、望まない妊娠を避ける選択肢として、非常に有効な手段の一つとなっています。しかし、諸外国と比べ、アフターピルが浸透していない日本では、不本意に妊娠した際、堕胎を選択される女性が少なくありません。堕胎が、心身に重い負担を与えるケースが多いことを考えれば、アフターピルの利用は、とても重要な意味があるといえるでしょう。

 現在、日本国内で手に入るアフターピルは、まだ1種のみとなっています。よって、アフターピルを海外から輸入することは、多くの選択肢を女性の方に提供することにつながります。なかでも注目は、ウリプリスタール酢酸エステル配合のアフターピル。副作用が少なく避妊成功率が高いとされていますが、日本ではまだ認可されていません。

このようにアフターピルの海外医薬品輸入は、女性に幅広い選択肢を用意するのはもちろん、ピル普及が進んだ先進国の事情を伝えるといった啓発の観点からも、充分に価値があるといえるのではないでしょうか。